バブル崩壊後の地方競馬の経営状態 (4)新潟・金沢・笠松・名古屋


新潟県競馬 (2001年度に廃止)





=メモ=

売上が回復しない、累積赤字が土地や建物等の資産総額を超えた、といった理由から2001年1月に廃止が決定。


=関連=

宇田川淳氏の新潟県競馬廃止コラム (Exciting 新潟県競馬!!)
人も馬も散り散り ――移籍騎手「一から出直しです」高知新聞 「高知競馬」という仕事)




◇金沢競馬




=メモ=

石川県主催と金沢市主催の競馬が行われている。1998年度から単年度赤字が続いているが、貯めていた基金を取り崩して赤字を埋めているため、累積赤字はなし(基金残高は、2005年度時点で石川県が21億5700万円、金沢市が3億2000万円)。2006年12月、「県金沢競馬検討委員会」が“2009年度までに赤字経営から抜け出せなければ廃止すべき”という報告書をまとめた。


=関連=

金沢競馬検討委員会




笠松けいば





=メモ=

赤字経営が続き、2004年11月には「笠松競馬経営問題検討委員会」が“廃止すべき”という報告書をまとめた。が、関係者やファンの存続活動により、「赤字を税金で補てんしない」ことを条件に、収支状態を見ながらの1年間の試験的存続が決定。その後は、徹底的な経費削減・多彩なイベントの実施などでなんとか黒字を出しつつ、現在も競馬開催を続けている。


=関連=

笠松競馬経営問題検討委員会 中間報告書(案)
知恵結集、笠松救った オグリ里帰り、3連勝式導入、協賛レース…で黒字化岐阜新聞 2006/1/13)
笠松競馬、来年度の存続が決定的にnetkeiba.com 2006/12/19)




名古屋競馬





=メモ=

累積赤字額が膨れてきたことから、2004年に「名古屋競馬のあり方懇談会」が設置され、“2005〜2007年度の3か年に単年度黒字が見込めなければ廃止すべき”との報告書がまとめられた。その翌年の2005年度は早々に黒字となったらしいが、これは駐車場用地の売却益を経営再建につぎ込んだりしてのもので、まだ黒字化への見通しは立っていない模様。


=関連=

名古屋競馬のあり方懇談会
名古屋競馬場の存廃についての検討報告書民主党愛知県総支部連合会)
14年ぶり黒字名古屋競馬 (読売新聞 2006/5/17)